企業紹介
企業名 :KDDI株式会社
業界業種:通信(情報処理/インターネット関連/コンサルタント・専門コンサルタント/ソフトウェア)
事業内容:電気通信事業
従業員数:47,320人 (2021年3月31日現在)※KDDIグループ
研修の目的
- 営業部のチームビルディングとして、自分のグループ以外のメンバーとも仲を深める
- テレワークの中で失われている関係の質を認識し、チャットなどで気軽に雑談のできる雰囲気を醸成する
- チーム内外のコミュニケーションの価値を理解し、促進方法を考えて実践の一歩を踏み出す
研修概要
研修実施日:2022年2月18日(午前と午後の2回に分けて実施)
研修参加者:午前の部29名、午後の部22名(営業部門を中心とした管理職・主任・一般職)
<研修内容>
ビジネスゲーム「健康経営ゲーム Online」の実施
ビジネスゲーム「健康経営ゲーム Online」とは
ビジネスゲーム「健康経営ゲーム」は、社長・管理職・人事部・一般社員などの役職に分かれて様々なプロジェクトを行いながら会社の業績を上げていく運営シミュレーションゲームです。
参加者全員が1つの会社のメンバーとして6~50人でチームを組み、プロジェクトを行います。プロジェクトは実行するたびに何らかの形でメンバーの心や体に影響を与え、特定のメンバーに仕事が集中すると、現実世界同様に倒れてしまう(行動できなくなる)こともあります。
自分たちの会社は、業績達成のために社員の心や体を犠牲にしてしまう会社なのか、あるいは心も体も健康な状態で業績を上げることのできる会社なのかを、シミュレーションすることが可能です。
健康投資を行う上での重要な考え方を学ぶことができる他、チームビルディング研修やコミュニケーション研修にもご活用いただけます。
ご担当者様インタビュー
この度、auやUQ mobileなどの携帯電話ブランドをはじめ、ライフラインを担う通信事業者として知られるKDDI株式会社様で「健康経営ゲーム Online」を使ったチームビルディング研修を実施させていただきました。
研修に参加されたのは、51人の営業部の皆様。若手から管理職まで、幅広い年代の方にご参加いただきました。
研修の3週間後、当日の振り返りとともに、研修を担当された内藤様、池田様、大野様にお話を伺いました(オンラインでインタビューをさせていただきました)。
メンバー同士が協力しないと上手くいかないチームビルディングのコンテンツを探していた
ー今回、弊社に対して「コミュニケーションをテーマに、チームメンバー間の横の繋がりや、チームを超えた繋がりを作っていきたい」と研修依頼をされた背景にはどのような問題意識があったのでしょうか?
内藤様:コロナ禍における出社とテレワークのハイブリッド勤務によって、社内のコミュニケーションが薄くなった点に問題を感じていました。
対面であれば気軽に解決できることが、オンラインだと時間がかかるのが一番困った部分ですね。出社していれば「ちょっと教えてほしいことがあります」と、隣の席の先輩に気軽に声をかけられるところが、テレワークの場合は「今お電話よろしいでしょうか」という具合にオンライントーク特有のワンクッションが必要です。
私自身は2021年11月に中途入社したばかりであり、出社が当たり前だった前職とのギャップから、そのように感じていました。ただ、周りを見る限りは、私以外の最近入ったメンバーに限らず、以前からいるメンバー間のコミュニケーションも薄くなっているように感じられました。
ーやはり、コロナ禍の影響が大きかったのですね。
池田様:その通りです。社員の成長・スキルアップに必要な教育活動や社員が感じている課題について、部署のみんなで話し合った際に「部署やグループを横断したコミュニケーションが不足し、コロナ禍でさらにできなくなっている」という意見がありました。元々いたメンバーでもそんな風に感じていたことがあり、「部のコミュニケーションを活性化させる」という目的でオンラインでの研修を企画しました。
ーコミュニケーションを活性化させようという問題意識で取り組まれたのですね。様々な研修がある中で、弊社の「健康経営ゲーム Online」を選ばれた決め手はどこですか?
内藤様:私たちはメンバー同士が協力しないと上手くいかないようなチームビルディングのコンテンツを探していました。
他社のサービスもいくつか候補に上がったのですが、例えばクイズのように閃いた人が答えるコンテンツは個人プレーに走る懸念があり、今回の目的には合いません。
その一方で「健康経営ゲーム Online」では社長・管理職・人事部・一般社員などの役職に分かれて取り組む中で、それぞれの役職がバラバラに動いてしまうと目標不達で終わってしまう点が目的に合致していました。
大野様:他社のコンテンツはチームビルディングの「ゲーム」という要素が強かった中で、御社のコンテンツはゲームの要素に加えて「研修」の要素も含まれている点が良かったです。
「ゲームをして楽しかった」で終わらせるのではなく、「研修を受けることでコミュニケーションを活性化させ、その後の変化をもたらす」効果も期待して御社に依頼をさせていただきました。
チームビルディング研修で、社内の人脈構築とコミュニケーションの活性化を実感できた
ー今回、ビジネスゲーム「健康経営ゲーム Online」を活用したチームビルディング研修を実施して良かった点を教えていただけますか。
内藤様:社内的な人脈を広げられたことが良かったです。
ゲーム内で同じチームに割り当てられたメンバー全員が、話したことも社内ですれ違ったこともない人ばかりでしたが、ゲーム体験を通じてメンバー間の交流は深いものになり、研修の最後に「また会ったらよろしくね」という会話が生まれました。
また、最後の振り返り時にも、他の参加者から「やっぱり若手が黙っていたらいけないと思った」「今度から商談の場ではSEだけでなく営業も積極的に発言していこうと思った」という気づきや学びが生まれていたのも良かったです。
実施した意義がありました。
ー内藤様のチームは話し合いの雰囲気もゲームの結果も非常に良かったですが、どんなことを意識されていましたか?
内藤様:私自身は研修の企画を通してゲームの内容を知っているので、意図的に他のメンバーがどう動くのかを待っていました。
ゲーム開始時の役職選びの際、最初に年次の高いメンバーが「若手社員の役をやりたい」と発言してくれたため、女性や若手社員が社長や管理職になるなど、リアルなキャリアとの逆転が起きました。それによって皆さんがフラットに発言できたのが成功要因かなと思います。
若手がベテランにズバズバ指示を出すという、多分リアルではあり得ないことも行われ、リアルで起こりやすい「年次が上の方が喋ると若いメンバーが黙ってしまう」場面がなかったのが非常に良かったと思います。
ーフラットな話し合いができる雰囲気が成功要因だったのですね。池田様は「健康経営ゲーム Online」のどんな点が良かったですか?
池田様:全く話したことのなかった人と話せて、相手の印象と雰囲気を知ることができたのが一番良かったです。
私が参加したチームは半数が喋ったことのある人でしたが、ゲームを通じて相手の知らなかった一面や一歩踏み込んだ雰囲気を知ることができました。限られた時間だったので深いところまで知ることはできなくとも、今後事務所で会った際に声をかけやすくなったと思います。
ービジネスゲームを活用したゲーム型の研修を初めて経験されていかがでしたか? 率直な感想をお聞かせください。
池田様:これまでの社内研修はオンラインで意見交換するような形が多く、今回のようにみんなで集まって何かを一緒にすることは初めてだったので、すごく新鮮で楽しかったです。
ゲーム内で普段とは異なる役職に就き、普段はできないことを実現できる面白さもありました。リアルな行動やコミュニケーションに繋がるところがありますね。
私自身は割とコミュニケーションの取り方が足りず、他のチームの状況を見に行くところまでできなかったので、行動できたら良かったです。また、自分からコミュニケーションするのが苦手な人でも、他のチームを見に行きやすい仕組みがあったらもっと面白いかなと思いました。
大野様:オンラインでの研修は最近よくやっていますが、ゲーム型の研修は今回が初めてだったので、わくわく感がありました。
私の目線から見て面白かったのは、若手の人達のタイプが分かったことです。例えば自分から他者に確認を取って「ではこうしましょう」と提案するタイプなのか、意見を言わずに人の話を聞くタイプなのか、他のチームにも移動しながら見ることができて興味深かったですね。
ー「健康経営ゲーム Online」を活用したオンラインチームビルディング研修を実施後に、目に見える変化や効果は生まれましたか?
内藤様:社内のコミュニケーションツールでのやり取りが活性化しました。
実はこの研修をする少し前に営業部のチームを作り、業務連絡や雑談、若手が誰に聞けばいいのか分からないことを全員に向けて発信できる「ヘルプミー」窓口などをリリースしたんです。
研修後、その窓口に続々と「こんなことで困っています」というチャットが書き込まれ、それに対して「私も以前同じような提案をしたので、この提案書を共有します」と回答があるなど、活発に動いています。今回のオンラインチームビルディング研修が、ツールをより活性化させるきっかけにもなったと思います。
ー素晴らしい取り組みですね。今後、組織力向上・能力向上として他に取り組みたいテーマは何でしょうか。
池田様:役割や年次に応じてコミュニケーションを良くする研修があったらいいと思います。
今回のゲームを通して、年次の高い方は発言しやすく、年次の低い方はそれを見てから発言する控えめな傾向があるのが、事実として見えました。
例えば若手が発言できるようになるにはどういうマインドを持ったらいいか、どんな質問を投げかけたら良いのかを考える内容があればいいですね。仕事の年次・役割・立場は違いますし、それぞれにフォーカスを合わせて取り組んでいくのも面白いと思います。
大野様:テーマを定め、それに沿ったゲームと研修を組み合わせたものがあるといいですね。
例えば働き方改革をテーマに、自身の今の業務をどう効率的にできるか。最近だとSDGsを改めて学ぶような研修など、テーマごとにみんなで集まって学ぶ場ができると面白いと感じました。
ーありがとうございました!
「健康経営ゲーム Online」のご案内
「健康経営ゲーム」は、経営層や健康経営を推進する立場の方にお勧めのビジネスゲームです。健康と業績の連動・関係の質・健康投資の重要性を理解し、健康経営を促進する機会を提供します。
チームビルディング研修やコミュニケーション研修にもご活用いただけます。
社員が健康で働きやすい職場を作るには、1人1人が同僚や上司・部下と良質なコミュニケーションをとり、信頼関係を深めることが大切です。「健康経営ゲーム」では関係の質を高めることで組織が活性化することを体感を通じて理解できます。
〈文=古野知晴(chiharu.furuno)〉