グループワークで盛り上がるゲーム特集

数名のグループに分かれて共同作業を行うグループワークでは、メンバー同士の関わりから相互作用が生まれる点に大きな意義があります。

しかし、グループワークをするシチュエーションでは初対面のメンバーが集うことが多く、遠慮や緊張から円滑なコミュニケーションに至りづらいものです。そんな場合にお勧めなのがゲームです。参加者がゲームに熱中することで遠慮の意識や緊張感が薄まり、場のコミュニケーションが活性化します。

そこで、本稿では「グループワークで盛り上がるゲーム特集」と題して、グループワークが盛り上がるゲームやグループワークで関係構築を図れるゲームをご紹介します。

グループワークを成功させるコツについてもお伝えしますので、是非、最後までご覧ください。

Contents(目次)

グループワークで盛り上がるゲーム

ルールが簡単(誰でも取り組めるもの)で、楽しみやすい(自然と笑顔が生まれやすい)ゲームをご紹介します。

<盛り上がるゲームのメリット>

  • 場の雰囲気を和らげ、参加者の緊張をほぐす
  • 自己紹介のネタになる(話すテーマ・内容を決めやすくなる)
  • 軽く体を動かすことでリラックス・リフレッシュできる

条件プレゼン

条件プレゼンとは、チームに3つのキーワードを渡し、そのキーワードを網羅したプレゼンテーションを完成させるゲームです。ありきたりな流れではなく、想像力を働かせて、いかにひねった面白いストーリーを生み出せるかが問われます。

基本情報

  • 実施形態  :対面/オンライン
  • 準備するもの:キーワードを書いた紙(チーム数×3つ程度)、パソコン(チームに最低1台)、プロジェクター(※)
  • プレイ人数 :4~30人(1チーム4~5人)
  • プレイ時間 :60~90分

※オンラインで実施する場合は、パソコンとオンラインコミュニケーションツール(Zoom)をご準備ください

ルール/ゲームの進め方

1運営側は、事前にキーワードをピックアップします(目的に応じて、仕事に関係するもの・関係ないものを選択します)
2参加者は4~5人のチームに分かれます
3事前に決めたキーワードを3つ程度、各チームに配ります
4チームメンバーで話し合い、キーワードを盛り込んだプレゼンを考えます(所要時間の目安は15~20分)
5チームごとにプレゼンテーションします
6全チームのプレゼン後、最も面白いプレゼンをしたチームに投票します
7参加者は、自分が選んだチームのどんなところが面白かったかについて、チーム内で感想を共有し合います

ワンポイントアドバイス

  • キーワードは、仕事に関係するものであれば仕事のイメージを膨らませやすくなる一方で、仕事に関係ないものであれば自由な発想で柔軟なアイデアを生み出しやすく、誰も思いつかない面白いものに仕上がる可能性もあります。

似顔絵当てゲーム

似顔絵当てゲームは、チームごとにその場で似顔絵を描き、他の人が誰の似顔絵なのかを当てるゲームです。バラバラの人を描いてチーム内で互いに当てる、もしくは、チームで同じ人を描いて別のチームの人が当てるなど、色々なやり方ができます。

基本情報

  • 実施形態  :対面/オンライン
  • 準備するもの:お題を書いた紙、絵を描くための紙(参加人数分)、画材(黒マジックなど、遠くからでも見やすいもの)(※)
  • プレイ人数 :4~30人(1チーム4~5人)
  • プレイ時間 :30~60分

※オンラインで実施する場合は、パソコンとオンラインコミュニケーションツール(Zoom)、ペイント(お絵描き機能を備えたソフト)をご準備ください。

ルール/ゲームの進め方

<チーム内で当てる場合>

1参加者は4~5人のチームに分かれます
2お題を書いた紙を配ります
3参加者はチーム内で別々のお題にもとづき、似顔絵を描きます(5~10分)
4チーム内で1人ずつ絵を見せ、他のメンバーが誰の似顔絵かを当てます
5最も正解数の多かったチームが優勝となります

<別のチームの人が当てる場合>

1参加者は4~5人のチームに分かれます
2お題を書いた紙を配ります
3参加者はチーム内で統一のお題にもとづき、似顔絵を描きます(5~10分)
4チームメンバーが一斉に他のチームの前で絵を見せ、他のチームは誰の似顔絵かを当てます
5勝ち負けは設けず、互いに当てることを目指します

ワンポイントアドバイス

  • 似顔絵は、首から下を描かずに顔のみに絞ります。そうすることで、より顔のみに集中して特徴を捉えやすくなります
     
  • お題は「今日この会場で最初に喋った相手」「この会場で最も印象に残った人」「今話題の芸能人」「自画像」など自由に設定しましょう

塩コショウ

塩コショウは、塩とコショウ、パンとバターなど、自分のコンビとなる相手を探すゲームです。片割れを記した紙をそれぞれの背中に1枚ずつ貼るため、自分の正体は何なのか、他の人に聞かないと分からないのがポイントです。会場を歩き回って他の人に「はい」か「いいえ」で答えられる質問のみを投げかけ、自分の正体を探っていきます。果たしてコンビの相手を見つけることができるでしょうか。

基本情報

  • 実施形態  :対面
  • 準備するもの:コンビとなるものの片割れを記した紙(人数分)、コンビのリスト(確認用)、セロハンテープ、養生テープ
  • プレイ人数 :6~20人(1チーム2人)
  • プレイ時間 :20~40分

ルール/ゲームの進め方

1運営側は、事前にコンビとなるもののリストを作ります(パンとバター、ポストと手紙、手袋とマフラー、海と船、線路と電車、コップと歯ブラシ、昼と夜、雨と風など)
2コンビの片割れを、1枚ずつ紙に書くか印刷しておきます
3参加者が奇数の場合は、運営側から1人が入って偶数になるようにします
4当日、参加者の背中に1人1枚ずつテープで貼ります
5参加者全員が部屋を歩き回り、他の人に質問して自分の背中に何が書いてあるか突き止めます
6質問されて答えられるのは、「はい」か「いいえ」のみ。それ以外の回答はできません(間違っても、ズバリな答えを口にしないよう注意します)
7質問できるのは、「私は食べ物ですか?」「私は乗り物ですか?」「私は形のあるものですか?」など。「私は何ですか?」とは聞けません
8自分の正体が何か突き止めたら、次はコンビの相手を見つけます
9コンビだと思う相手が見つかれば、2人で会場の端に寄り、座ります
10最後の2人が座ったら、運営側がコンビのリストを確認して答え合わせをします
11早く終わった場合は背中の紙を一旦全部回収し、異なる紙を貼り、再度行います

ワンポイントアドバイス

  • 「塩とコショウ」はゲーム名となっていて簡単なので、リストに入れないようにします。「昼と夜」など、形のないものになると難しくなります。自分の正体を突き止める上で様々な人と話す必要があるため、コミュニケーションのトレーニングになります
     
  • 追加ルールとして、「同じ人には聞けない」「ジェスチャーで答えるのはNGとする」などを設けると、さらに難易度が上がります。人と話すことでコミュニケーションが活性化するほか、質問の仕方を考え、語彙力を高める機会になります
     
  • 服の素材によってテープがはがれてしまうことも考慮して、セロハンテープと養生テープの両方を準備しましょう

クイックスワップ

クイックスワップは、相手チームが後ろを向いている間に外見を変え、どこが変わったかを相手チームが見つけるゲームです。ポーズを変えることはもちろん、メガネや帽子など身に付けているもの・立ち位置・名札などをチーム内で交換するのも盛り上がります。45秒間という時間的制約のある中で、あなたのチームは変更するアイデアをいくつ出し合えるでしょうか。

基本情報

  • 実施形態  :対面
  • 準備するもの:なし
  • プレイ人数 :6~20人(1チーム3~10人)
  • プレイ時間 :15~20分

ルール/ゲームの進め方

1参加者は半数ずつ、AとB、2つのチームに分かれます
2チームで1列に並びます
32列に並んだチーム同士が向き合います
4Aチームのメンバーは、Bチームのメンバーについて15~30秒間、外見をよく観察して記憶します(時間は運営側が計ります)
5Aチームは後ろを向きます
645秒間で、Bチームは外見に関してできるだけ多くの箇所を変化させます(メガネを外す、帽子を別の人が被る、名札を交換する、髪形を変える、並ぶ順序を入れ替えるなど。時間は運営側が計ります)
7AチームはBチームの方をふり返り、変化した箇所を見つけて指摘します(5分間)
8Bチームが変えた箇所を1つずつ元通りにし、答え合わせをします
9いくつ正解できたかカウントします
10次はチームの役割を交替し、4~9番を繰り返します

ワンポイントアドバイス

  • クイックスワップは直訳すると「素早い交換」。表情やポーズ、服装、化粧、アクセサリーなどの外見(非言語コミュニケーション)を変えると、人の印象は大きく変わることを実感することができます
     
  • 喋りながら変化させると相手チームにも聞こえてしまうので、変化させるチームは無言、もしくは小声やジェスチャーで物の交換などをする必要があります。

バースデーライン

バースデーラインとは、誕生日の早い人から1列に並ぶゲームです。並ぶ順番を決める際に、会話や筆談はできません。使えるのはジェスチャーのみ。あなたのチームは正しい順番で並ぶことができるでしょうか?

基本情報

  • 実施形態  :集合研修
  • 準備するもの:なし
  • プレイ人数 :15~30人(1チーム5~10人目安)
  • プレイ時間 :10~15分

ルール/ゲームの進め方

1参加者は、5~10人のチームに分かれます(チームは事前に決めておくか、その場で抽選で決めます)
2ゲームの進行役が「1月1日が先頭で12月31日が最後尾となるよう、誕生日順に一列に並ぶこと」を共有します
3制限時間は5~10分間です
4ゲームの参加者全員が立ち、チームで円になります
5チームごとにジェスチャーで相談しながら、誕生日順に並びます
6ゲーム参加者は会話や筆談をしてはいけません
7制限時間になったら、ゲームの進行役が各チームの先頭の人から順に口頭で誕生日を聞いていき、答え合わせをします
8複数チームで行う場合は、正しい順番で最も早く並べたチームが優勝です

ワンポイントアドバイス

  • 1チームでなく、複数チームで競争すると盛り上がります

  • 道具が不要なので気軽にゲームを実施できる点や、軽く体を動かすことでリラックス・リフレッシュできる点も魅力です

  • 全員が自分の誕生日をほかの人にジェスチャーで伝えなければならないので、みんなが平等に参加できるメリットもあります

グループワークで関係構築を図れるゲーム

参加者同士の交流要素が強く、互いをよく知ることができるゲームをご紹介します。

<グループワークで関係構築を図れるゲームのメリット>

  • 親睦を深め、仲良くなれる
  • コミュニケーションが円滑になる
  • 相互理解し、信頼関係を築ける
  • 既にある関係性を深められる

地図作成ゲーム

地図作成ゲームとは、バラバラに配られた地図の断片情報をヒントに他のメンバーと話し合い、地図を作成(復元)するゲームです。地図の断片は他者に見せることができないため、自分の持っている情報を整理し、分かりやすくチームメンバーに伝えなければなりません。チームメンバーの意見を聞き、協力して地図を復元することはできるのでしょうか。

基本情報

  • 実施形態  :対面
  • 準備するもの:地図(イラストの描かれたもの、情報が文章で記されたものなどをチーム数の分を用意し、各チーム人数の数に裁断する)、地図を復元するためのヒント
  • プレイ人数 :4~30人(1チーム4~6人)
  • プレイ時間 :60~90分

ルール/ゲームの進め方

1運営側は、事前に地図の断片を用意しておきます
2参加者は4~6人のチームに分かれます
3「今から参加者に地図の断片を配りますが、他の人に見せてはいけません」とルールを説明します
4参加者1人1人に地図の断片を配ります
5各チームにヒントの紙を配ります
6参加者は、自分の持つ地図の情報をチームメンバーに口頭で共有します
7ヒントを参照しながら、チームメンバーで話し合います
8地図は、一旦場に置いたら、動かすことはできません
9時間内に、早く地図を完成させたチームの勝ちです

ワンポイントアドバイス

  • 地図作成ゲームは、コミュニケーション能力や問題解決能力の向上に効果的です。自分だけが知り得た情報をいかに分かりやすく相手に伝えられるか、自分の欲しい情報をいかに相手から引き出せるか、集めた情報をどのようにまとめるかといった、説明の精度や傾聴力、分析力、論理的思考力が重要になります
     
  • 全員に等しく情報が与えられるため、地図を完成させるにはチームメンバー全員が発言し、協力する必要があります。リーダーシップだけでなく、チームワークが試されます

参考情報

The Team

The Teamは、上司と部下が立場の異なるからこそ起きる矛盾や問題、両者の視座の違いやコミュニケーションギャップを体験できるビジネスゲームです。

基本情報

  • 実施形態  :対面
  • 準備するもの:ゲームのキット
  • プレイ人数 :15~36人(1チーム3~5人)
  • プレイ時間 :3~6時間

詳細はこちら

ルール/ゲームの進め方

The Teamでは、参加者が1つの会社のメンバーとして3~5人のチームを組み、上司役( 1名)と部下役( 2~4名)に分かれて、他チーム(最大5社)と競い合います。

上司役ができることは「部下に指示を出す」「予算の配分を決定する」という意思決定のみ。意思決定以外の全ての仕事を部下に任せることになります。いかに部下と情報を共有するのか、やるべき活動を決めて指示を出すのかが問われます。

ワンポイントアドバイス

  • 組織が成長するために重要な「チームで意見を交わし合い、新たな知恵を産み出す共創的対話」を、ゲームを通して自然に体験することができます

  • ゲームのプレイ中にはメンタルモデル(価値観・考え方)が非常によく出ます。ゲーム後の振り返りの時間に「自分たちはチームとして何をどうすれば良かったのか」を話し合うことで、現実の組織におけるコミュニケーションやチームワークの改善点を発見することができます

ビールゲーム Online

ビールゲーム Online とは、参加者がクラフトビールのサプライチェーン(製造から小売りまで)のうち1つの役割を担うビジネスゲームです。それぞれができることはビールの発注のみという、非常にシンプルなルール。ところが、プレイ中の自分の行動をふり返ると、コミュニケーションや報連相の不足によるチーム力の低下(テレワーク時代ならではの組織課題)が浮き彫りになってくる、非常に奥が深いゲームでもあります。

基本情報

  • 実施形態:オンライン
  • 準備するもの:ゲームのキット、パソコン、「Zoom」
  • プレイ人数:4~24人(1チーム4~8人)
  • プレイ時間:4時間

詳細はこちら

ルール/ゲームの進め方

ビールゲーム Online は参加者がビールのサプライチェーンの4つの役割・工程(工場、一次卸、二次卸、小売店)に分かれて4~8人でチームを組みます。

消費者から小売店、小売店から二次卸、二次卸から一次卸、一次卸から工場へと週単位でビールを発注する中で、サプライチェーン全体のコスト最適化を実現したチームの勝利です。各役割・工程間での発注情報の共有が禁止されるルールがある中で在庫と受注残(欠品)のコスト増をいかに抑えるかが問われます。

ワンポイントアドバイス

  • ゲームを通して、オンラインでのコミュニケーションエラーなどテレワーク時代ならではの組織課題の解決について考え、自分自身のメンタルモデル・システム思考・対話の必要性について理解を深めることができます(それらの気づきが得られることで、組織のコミュニケーションを改善し、チーム力の強化に繋げられます)

「CHANGE FOR THE BLUE」カードゲーム

「CHANGE FOR THE BLUE」カードゲームは、参加者全員が海洋ごみを減らすための取り組みを行うゲームです。チームに分かれて農家や漁師、役場、工場など12の役割のうち1つを担い、仕事カードと生活カードの中からどんな行動を選択するのかを話し合い、プロジェクトを実行していきます。SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」について考えながら、ほかの参加者との情報交換や協力など、コミュニケーションを体感できます。

基本情報

  • 実施形態:対面
  • 準備するもの:ゲームのキット、ホワイトボード、プロジェクター
  • プレイ人数:12~48人(1チーム4~5人)
  • プレイ時間:2~6時間

詳細はこちら

ルール/ゲームの進め方

行動を選択すると(選択したカードを実行すると)結果カードが渡されると同時に、地域の状況を表すメーター(市民意識/便利さ/技術/ごみ・汚れ)が変化します。ゲーム開始時には市民意識が低く、ごみ・汚れが多い状態です。現実世界と同様に、何もしなければ海のごみ・汚れはさらに増えていってしまいます。

ワンポイントアドバイス

  • ルールが分かりやすく、小学校高学年の子どもから参加できるゲームです。「海をきれいにする」という1つの目標に向かってチームを超えて協力する過程で、自然に関係を構築していくことができます

  • 大人と子どもが入り混じる場でも、知らない人に話しかける・情報交換するなど、ゲームを通してコミュニケーションができ、社会性を身に付けることにも繋がります

グループワークとは

グループワークとは、数名単位のグループに分かれて共同で課題に取り組む、最も代表的な実践型の研修手法です。

他者とのコミュニケーションを取りながら作業を行う性質から、グループワークは採用選考や人材配置などの際のアセスメントにも活用できる利点があります。

グループワークを成功させるコツ

1. リーダーを決める

グループワークの成否を左右するほど重要なのが、リーダーの存在です。グループとして共同作業を行ったり、話し合う過程において、リーダーのあり方や議論の進め方が、メンバーのコミットメント(責任感・主体的な参加姿勢)にも影響します。

リーダーには多様なメンバーを受け入れ、メンバーの意見を柔軟に取り入れた上でまとめる力が必要です(自分の意見を貫き通す態度や強引な振る舞いをするのはリーダーシップではありません)。

自薦であれ、他薦であれ、リーダーを決める際にはその資質の有無を問うことが重要です。

2. 役割分担する

グループには、リーダー以外のメンバーにも様々な役割があります。

リーダーが全てを担うのでなく役割を分担することで、グループの一員としてメンバーの自覚と意欲が高まり、作業を効率的に進めることができます。下記の役割を適材適所になるよう分担することを推奨します。

<メンバーの役割>

  • 書記(メモを取る・議事録をつくる人)
  • 発表者(グループ内で出た意見をまとめ、全体に発表する人)
  • タイムキーパー(1人1人の話す時間をカウント・全体の時間を管理する人)

3. 全員の発言を促す

グループワークでは、最初から活発な意見交換が行われるとは限りません。

  • 一対一では話せても、グループになると途端に発言できなくなる
  • 周りの人の様子を伺ってしまう
  • 誰かが自分に話を振ってくれるのを待っている

このような場合に必要なことは、一度自分の口で話すことです。話すという行為を通じて考えがまとまり、さらなる発言をしやすくなります。そのため、最初に全員が発言する機会を設けることを推奨します。

<グループの全員の発言を促す工夫>

  • リーダーが口火を切る
  • 発言の順序や時間配分を決める(時計回りに1分ずつ話す)
  • 指名制にする(話した人が、次に話す人を指名する)
  • 付箋に1つずつ意見を書き出し、見える化しながら共有する

また、オンラインの場合はチャット機能を活用する(最初にチャットに自己紹介や今の気持ちなどを記載する時間を設け、チャット入力への心理的ハードルを下げる)ことが有効です。

4. ルールを定めて心理的安全性を高める

グループワークでは、話し合いのルールを定めて心理的安全性を高めることが大切です。

心理的安全性が低い状態では、積極的に意見を出す人・声の大きい人の意見に引っ張られる傾向が生まれます。また、無意識の内に年長者や多数派の意見に同調させる圧力が働き、言いたいことが言えなくなる現象が起こりやすくなります。

ルールを定め、話し合いを進めやすくする配慮が求められます。

<ルールの例>

  • 意見を言う時は手を挙げる
  • 1人ずつ、発言が終わったら拍手をする
  • どんな意見でも受け入れる・自分と違う意見でも否定しない
  • 自分の意見もメンバーの意見も尊重する
  • 人と違う意見を出すことを歓迎する
  • 同じ人ばかりが話さないよう、まだ話していない人を指名する
  • まとまっていなくても、話せることを話せばいい
  • 失敗を恐れずに意見を出すことに挑戦する

5. ゴールを定める

グループワークで共同作業を行う場合は、どんなものに仕上げるかのゴールイメージや方向性を揃えることが大切です。

また、グループでディスカッションをする場合は、どんなテーマに基づいてどこまでを導き出したいのかを明確にしておきます。そうすることで、途中で議論が白熱することがあっても軸をぶらさずに(軸を戻して)進めることができます。

アウトプットが必要なものであれば、5W2H(何、いつ、どこで、誰が、なぜ、どのように、いくら)を意識します。5W2Hは、内容・時間・場所・人(ターゲット)・目的・方法・費用とも言い換えることができます。

いずれにしても、グループワークを行う中で、早い段階でメンバーのゴールイメージの解像度を合わせることが大切です。

6. 合意形成を行う

何らかの結論を導き出す場合、グループメンバーの合意を取ることが大切です。

全員で案を出す・案を絞る・案を選ぶ・案を統合する・案を修正するなどしながら、メンバー1人1人の意見や想いが反映されたものになるよう、合意形成していきましょう。

最終的に1つの案(結果)に決める場合は、多数決よりも、全員が納得できるものにするよう話し合います。考えていることを場に出し、相談し合いましょう。

合意形成を行う過程で互いに気持ちを素直に表すことで、想いを汲む・要素を含めるなどし、グループワークのアウトプットをさらに良いものにすることができます。

7. 関係構築を行う

グループ内の関係性が、グループワークでの主体性や貢献意欲に結びつくことも少なくありません。

課題を与えられてグループで話し合う場合でも、いきなり課題に取り組む(話し合う)より、本稿でご紹介したような「関係構築を図れる」ゲームを行うと良いでしょう。

まとめ

グループワークで盛り上がるゲームはいかがでしたか?

盛り上がるゲーム、関係構築を図れるゲームという意味では、実は私たちプロジェクトデザインのビジネスゲームもお勧めです。

ビジネスゲームとは、飛行機のパイロットが訓練を積む「フライトシミュレーター」のようなものです。現実の世界における経済活動や社会活動のエッセンス(本質的要素)を抽出し、繰り返しトレーニングできるようにゲームとして表現しています。

現実の世界では、活動の結果と経験を得るためには多くの時間と労力が必要になりますが、ビジネスゲームでは、短時間で活動の結果と経験(成功体験や失敗体験)を得ることができます。

この「高速経験学習」を通じて、私たちプロジェクトデザインは人や組織のトランスフォーメーションを支援します。

ビジネスゲームについてご興味のある方は、是非ご覧ください。

この記事の著者について​

執筆者プロフィール

古野 知晴

富山県滑川市出身。ケーブルTV番組制作会社や雑誌ライター等を経て、2014年にプロジェクトデザインに入社。取材・キャスターの経験で培った「聴く力、伝える力」を活かして「はたらくらすコネクションin上市」事業を立ち上げから担当し、6年間で企業・店舗136社、県外からの移住者18組を取材。そのほか文章編集・校正を中心にビジネスゲーム制作に関わる。2021年6月に育休から復帰以降は、マーケティング部の一員としてWebサイトに掲載するコンテンツ作成に携わる。現在も地元・滑川市のケーブルTVでキャスターを務め、2022年からは個人的に子どもの夢を叶えるイベントを主催するなど、地域に根ざした活動を行っている。

監修者プロフィール

亀井 直人

鳥取県立鳥取東高等学校卒業、福岡工業大学情報工学部情報通信工学科卒業。SE(インフラエンジニア)として長く経験を積む。プロジェクト遂行におけるチームのパフォーマンスを引き出すためにファシリテーション技術の習得・実践を続ける。特定非営利活動法人日本ファシリテーション協会では役員(2016年~2021年理事、2019年~2021年副会長)を務める。富士ゼロックス福岡在籍中にSDGsとビジネスゲーム「2030SDGs」に出会う。ビジネスゲームが持つ力の素晴らしさに触れ、2020年に研修部マネージャーとしてプロジェクトデザインに合流する。活動を通じて関わり合う方々との対話を楽しみにしている。鳥取県鳥取市出身。蟹と麦チョコが大好き。

  • 経済産業省認定情報セキュリティスペシャリスト
  • PMP(Project Management Professional)
  • NPO法人 SDGs Association 熊本 監事
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