森林の現状や持続的な活用について楽しく学ぶことができるカードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」
森は、私たちの生活に欠かすことのできない様々な恩恵を与えてくれます。
- おいしい空気や水、キノコや木の実などの食材
- 昆虫や動植物のすみか
- 田畑や海に栄養を運ぶ
- 木材の供給
- 土砂災害を防ぐ
- 地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)を吸収する
- 癒やしや楽しみの提供
このように、私たちの生活は森と密接に関わっていますが、今、私たちの森の現状に関しての理解・関心はまだまだ低く、中には誤った知識が流布しているケースもあります。人が森林に入る機会も減り、森の荒廃は進み、さらに、森林を管理する担い手である林業従事者も大幅に減少しています。
このまま森の荒廃が進むと、私たちは、森からの様々な恩恵を受けられなくなる日がやってくるかもしれません。
では、どうすればいいのか?
このような問題解決の一助になりたいと、持続的に森林の価値を守り、子どもから大人まで楽しみながら森林の現状や持続的活用に関して理解できるツールとして、カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」は開発されました。
カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」は、小学校高学年から大人まで、幅広い年齢層を対象としたカードゲームです。山の所有者、森林組合、猟師、行政職員、住宅メーカー、学校の先生など様々な仕事やゴールを持った10種類のプレイヤーたちが、仕事や生活のアクションを繰り返し、森と私たちの未来が刻々と変化する中で「森の未来」について考えます。
豊かな「森の未来」を取り戻す挑戦を、私たちと一緒に始めましょう!
ゲーム概要
・対象:小学校高学年~大人まで
・1キットあたりの対応人数:10~40名
・所要時間:90~180分
※41名以上の場合は、カードを複数キット使用することで対応可能です。
※カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」は、産学官民が手を携え、SDGsに関わる様々なアクションを実行する「やまなしSDGsプロジェクト」の活動の一環として企画され、プロジェクトデザインが開発したゲームです。
ゲームで学べること
1. 森の役割と私たちの生活との関わりや正しい知識の理解
「森を守るために、木は使わないほうがいい」。このような認識を持っている人は多いかもしれません。ですが、実は「森を守るためには、木を使うべき」なのです。
世界的には、木材需要の高まりに対して供給が追い付かず、違法伐採や原住民の暮らしを脅かすような開拓が行われるなど、様々な問題が起こっています。
しかし、日本においては実は逆の現象が問題になっています。
戦後一斉に植樹された木材は利用期を迎え、多くの資源として存在していますが、安価な海外産の木材へ利用が流れ、「木が使われない」という問題が起こっています。更に、人手不足に伴い手入れが行き届かず、本来利用出来るはずの森林資源を有効に活用できない状態にしてしまっているのです。
豊かな森の未来を守る為には、森がどのように私たちの生活に関わっているか、また私たちはどの様に行動すればいいのか、といった、正しい知識の理解がとても重要です。
水を蓄える、木材を提供する、空気を生み出す、災害を防ぐなど森が果たす役割は多岐にわたりますが、多くの人が森の役割について部分的な理解に留まっています。
また、古来からの森の恵みを、今後も当たり前に享受出来るものとの思い込みから、森の現状や未来について無関心になっています。
森が抱える様々な問題と可能性を知り、そのために私たちができることを、「仕事」・「日常生活」のそれぞれのアクションを通じて考えて行きます。私たちの生活と森の役割の繋がりについて楽しく学ぶことで、森への関心と正しい知識の理解を促します。
2. 協働歩調の必要性
森は地域全体の財産であり、誰か個人、一組織で守っていくものではありません。豊かで健康な森は、様々な人が関わり合うからこそ実現できるものです。
今後、豊かで健康な森がつくられ続け、適切に循環していくためには、50年~100年という長い年月と多くの人々の協力が必要です。
カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」では、山の所有者、森林組合、猟師、行政職員、住宅メーカー、学校の先生など様々な仕事を持った10種類のプレイヤーがいます。
この10種類のプレイヤーが、各々好き勝手に行動すると森の状況は悪化していきます。どのような森を作りたいか、考え、発信し、協力し合うことで初めて「森と私たちの未来」が明るいものになっていく実感と、様々な職業の人が歩調を合わせて取り組む重要性を理解します。
3. 経済活動と森林資源の好循環を生むことが持続可能な森作りへ繋がる
一度、人の手が入った森(人工林)は、手入れ・管理し続けなければ、健康に育ちません。そのためには、定期的な間伐や枝打ちなどの整備が必要になります。
「森を守るために、森林資源を使わない」と認識されているケースも多くありますが、適切な手入れによって、利用期を迎えた木材や周辺の産物が商品として流通してこそ、森林は資源となります。
私たちがその資源を有効に活用することが林業経営者の収益に繋がり、経済的な側面においても、森林資源という観点においても持続可能な状態が保たれることを理解できます。
ゲームのポイント
1. ゲームによる疑似体験が、「実践=行動」への橋渡しを行う
カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」は、ゲームを実施して終わりではありません。学習効果を高めるために、ゲーム実施後に振り返りを行います。
デービット・コルブの「経験学習モデル」にもとづき、ゲームという【経験】をした後に、振り返りの場で【省察】と【概念化】を行うことで【実践】への橋渡しを行うことができます。
森の問題の繋がりや構造を楽しく疑似体験することで、森問題の深い理解を促し、「自分事」と捉えられるからこそ、「行動」へと繋がります。
2. ゲームならではの「楽しさ」が主体的な学びを引き出す
カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」では、10~40名のプレイヤーが一堂に会し、1~4名のチームに分かれ、自分のゴール達成に向けてゲームを進めます。
人と人・チームとチームが関わり合うからこそ、コンピューターゲームやボードゲームにはない『社会性』が生まれ、場が大きく盛り上がります(誰もが通常の研修では見られない主体性を発揮します)。
初対面同士でも大いに盛り上がることができるため、環境教育や持続的な森林問題の啓発ツールとしてだけでなく、社員や地域の交流・親睦を深めるコミュニケーションツールとしてもご活用いただけます。
3. プロジェクトデザイン社の信頼と実績
私たちプロジェクトデザインは、2010年の創業以来、社会課題・組織課題・採用/教育課題にアプローチするゲームを100種類以上開発してまいりました。
そして、私たちのゲームを活用した研修は企業や官公庁、学校や国連本部等の様々な組織で実施され、これまでに20カ国・20万人以上の方々に体験いただいています。
カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」にも、私たちプロジェクトデザインがこれまでに培ってきたゲームの開発ノウハウが結集されています。
活用シーン
カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」はニーズに応じて様々なシーンで活用することが出来ます。
森の現状に関しての正確な知識や理解がないために起きている様々な問題(木資源に関する誤解、森林の誤った活用、森に関して無関心な市民の増加)を解決する助けとなるツールです。
1. 学校・林間学校の授業で
SDGsや探究的な学習の授業の導入で、カードゲームを用いることによって、「森林問題」という切り口から子どもたちが自分の住む地域の森の現状や問題の構造について楽しく理解することができます。
林間学校などのフィールドワーク前にゲームを導入することで子どもたちが自ら課題設定し、調べるきっかけを提供します。(※前述の「日本の森を取り巻く現状の図」などが自ら考え、因果関係を捉える参考になります。)
2. 企業・行政の研修で
- 2024年に交付が始まる森林環境譲与税の活用を考える為の研修として
- 国産木材活用のための社内ブランディングや啓発などの組織内研修として
- 次世代教育やインターンシップなどで
森の現状に関する理解を深めたり、産官学民を巻き込みながら効果的に森や森林資源を活用したりする啓発セミナーなどが可能です。
3. 市民向けワークショップで
親子向けや多世代交流イベント、森林環境譲与税を活用した市民向けの普及啓発ワークショップなど森についての楽しく学んで頂くためのツールとして活用できます。
料金プランの詳細は、サービス紹介資料にてご案内させていただいております。
※資料は株式会社プロジェクトデザインのサイトにてダウンロードいただけます(ボタンをクリックいただくと該当サイトに遷移します)。
ゲーム体験者の感想
“森は誰か一人の活動で変わるわけではなく、林業従事者や行政、民間企業、一般市民などそれぞれの関わりがあるからこそ変えられることを実感した”
不動産業 Sさん
“森を守るためには森の資源を使わないことが大切だと思っていたが、間違っている知識だったのだと実感した。森林資源は、使うことで守れるのだということを初めて知った”
高校教員 Oさん
“森にある資源は、使わなければ価値がないが、私たちが意識を変えて活用することによって価値が向上し収益を生むものなのだと理解した。ビジネス視点でも様々な気づきを得ることができた”
教育企業 Iさん
“森への関心が高まれば高まるほど、森への知識が身に付くので、土砂災害や森の問題に対する対策が打てるようになることを学んだ”
小学生
“森が身近な地域なので、子どもたちの探究学習で個別具体の課題設定を行う前にこのゲームができると物事の繋がりを理解することができるので視点や視野が広がると感じた”
高校教員 Yさん
“市町村による森林整備に必要な財源を確保するために創設された森林環境譲与税だが、使途に悩む自治体も多い。行政内での研修や市民向けのワークショップで活用できると感じた”
自治体職員 Aさん
“このゲームをやった後に森へフィールドワークを実施すると、森への理解がより深まると感じた”
国立青少年機構職員 Oさん
“色々なステークホルダーがいて、情報交換や協働が大切であることを学んだ”
フォレスター/地域おこし協力隊 Sさん
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