SDGs15「陸の豊かさも守ろう」の企業の取り組み事例・私たちにできること

  • SDGs15「陸の豊かさも守ろう」
    陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する(Protect, restore and promote sustainable use of terrestrial ecosystems, sustainably manage forests, combat desertification, and halt and reverse land degradation and halt biodiversity loss)

本稿では、このSDGs15の理解を深め、実際に企業が取り組みを進めている事例を知り、私たちにできることを考えていきます。

Contents(目次)

The Action!~SDGsカードゲーム~

サステナビリティ推進・浸透に、The Action!

SDGsとは?

SDGs(Sustainable Development Goals|持続可能な開発目標)とは2015年9月の国連サミットで採択された国際目標です。

誰一人取り残さない(leave no one behind)のスローガンのもとに、193か国の国連加盟国が2016年~2030年の15年間でSDGsの17の目標と169のターゲットの達成を目指しています。

SDGsのことについて、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

SDGsが必要とされる背景と歴史、SDGsの原則。そして、人(私たち一人ひとりの個人)と組織(企業や自治体)がSDGsを自分事として捉えるきっかけとなるような情報をお届けします。

SDGs15「陸の豊かさも守ろう」とは?

減少し続ける世界の森林

多種多様な動植物の住みかとなっている森林。人間に多くの恵みをもたらしている森林。二酸化炭素を吸収することで地球環境の維持に貢献している森林。

その森林は減少の一途を辿っています(近年、森林の減少ペースが鈍化していることは、持続可能な森林管理に一定の前進が見られると評価できます)。

“2020年の世界の森林面積は約40億haであり、世界の陸地面積の約3割を占めています。また、世界の森林面積は2010年から2020年の間に世界全体で年平均470万ha減少しています。1990年から2000年の間の森林が純減する速度は年平均780万haであり、森林が純減する速度は低下傾向にありますが、減速ペースは鈍化してきています”

参考:森林・林業分野の国際的取組:林野庁

森林減少の原因は、木材や薪や炭などの木質燃料の消費量の増加や土地利用の転換(工場用地・農地・牧草地などに利用)、非伝統焼畑農法や森林火災など多岐に渡ります。

生物多様性の損失

森の営みは、生態系の多様性そのものです。樹木や植物の実や枯れ葉が生き物の餌となり、その生き物の糞や死骸が土壌微生物の餌となり、土壌微生物が樹木や植物の栄養になります。

よって、森林が減少することは「生物多様性」の損失に直結します。

“生物多様性とは、生きものたちの豊かな個性とつながりのこと。地球上の生きものは40億年という長い歴史の中で、さまざまな環境に適応して進化し、3,000万種ともいわれる多様な生きものが生まれました。これらの生命は一つひとつに個性があり、全て直接に、間接的に支えあって生きています。生物多様性条約では、生態系の多様性・種の多様性・遺伝子の多様性という3つのレベルで多様性があるとしています”

参考:生物多様性とはなにか|生物多様性 -Biodiversity-

※生物多様性の損失が起きる原因は森林減少に限りません。例えば、人間活動によって外来種が持ち込まれることでも、現地の生物に影響を与える可能性があります(日本の外来種の情報は環境省の自然環境局が運営する「日本の外来種対策」のサイトで確認できます)。

生物多様性の損失の影響はレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)の数からも推し量ることができます。

“IUCNレッドリストは134,400種を超える哺乳類、鳥類、両生類、造礁サンゴ、針葉樹に関するデータを追跡。37,400種超が絶滅の危機に瀕している”

参考:SDGs報告2021 | 国連広報センター

地球温暖化の進行

自然災害の深刻化(猛暑や大規模干ばつ、集中豪雨や大型台風など)に影響を及ぼすことが懸念される地球温暖化。

その進行を遅らせるには、第一に人間活動における二酸化炭素(温室効果ガス)排出量を減らすことが重要ですが、光合成によって二酸化炭素を吸収・固定する「森林」を守ることも重要です。

<参考:地球温暖化のメカニズム>

    1. 太陽からのエネルギーで地上が温まる
    2. 地上から放射される熱を温室効果ガスが吸収・再放射して大気が温まる
    3. 温室効果ガスの濃度が上がると
    4. 温室効果がこれまでより強くなり、地上の温度が上昇する

参考:地球温暖化の現状と原因、環境への影響|COOL CHOICE 未来のために、いま選ぼう。|環境省

日本における森林の問題

森林は世界規模で見ると減少傾向にありますが、日本においては森林面積は横ばいで推移しています。その一方で、森林蓄積(森林を構成する樹木の幹の体積)が増加傾向にあります。

    • 昭和41年(1966年):森林面積 2517万ha/森林蓄積 18億8,700万㎥
    • 昭和51年(1976年):森林面積 2526万ha/森林蓄積 21億8,600万㎥
    • 昭和61年(1986年):森林面積 2526万ha/森林蓄積 28億6,200万㎥
    • 平成  7年(1995年):森林面積 2515万ha/森林蓄積 34億8,300万㎥
    • 平成19年(2007年):森林面積 2510万ha/森林蓄積 44億3,200万㎥

参考:森林面積蓄積の推移:林野庁

森林蓄積の増加は森林資源が増える観点では好ましいものの、日本ではその資源を活かしきれていない現実があります(森林の成長速度に対して伐採した木材の利用が間に合っていません)。それは林業従事者が昭和55年の14.6万人から平成27年には4.5万人にまで大幅に減少していることが影響しています。

そして、林業従事者が減ることは植林や間伐などの適切な森林管理が難しくなることを意味し、水資源の貯留や洪水制御、土砂災害防止や土壌保全機能、二酸化炭素吸収などの森林機能が低下する他、里山(人間の影響を受けた生態系が存在する人里に隣接した山)の荒廃によって生態系への影響も懸念されています(絶滅危惧種をいかに守るのか、あるいは、人里の鳥獣被害をどう防ぐかが課題です)。

SDGs15「陸の豊かさも守ろう」のターゲット​

15.1|2020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。

15.2|2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる。

15.3|2030年までに、砂漠化に対処し、砂漠化、干ばつ及び洪水の影響を受けた土地などの劣化した土地と土壌を回復し、土地劣化に荷担しない世界の達成に尽力する。

15.4|2030年までに持続可能な開発に不可欠な便益をもたらす山地生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山地生態系の保全を確実に行う。

15.5|自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種を保護し、また絶滅防止するための緊急かつ意味のある対策を講じる。

15.6|国際合意に基づき、遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を推進するとともに、遺伝資源への適切なアクセスを推進する。

15.7|保護の対象となっている動植物種の密猟及び違法取引を撲滅するための緊急対策を講じるとともに、違法な野生生物製品の需要と供給の両面に対処する。

15.8|2020年までに、外来種の侵入を防止するとともに、これらの種による陸域・海洋生態系への影響を大幅に減少させるための対策を導入し、さらに優先種の駆除または根絶を行う。

15.9|2020年までに、生態系と生物多様性の価値を、国や地方の計画策定、開発プロセス及び貧困削減のための戦略及び会計に組み込む。

15.a|生物多様性と生態系の保全と持続的な利用のために、あらゆる資金源からの資金の動員及び大幅な増額を行う。

15.b|保全や再植林を含む持続可能な森林経営を推進するため、あらゆるレベルのあらゆる供給源から、持続可能な森林経営のための資金の調達と開発途上国への十分なインセンティブ付与のための相当量の資源を動員する。

15.c|持続的な生計機会を追求するために地域コミュニティの能力向上を図る等、保護種の密猟及び違法な取引に対処するための努力に対する世界的な支援を強化する。

SDGs15「陸の豊かさも守ろう」の日本における達成状況

SDGsの達成・進捗状況を知る上では、Sustainable Development Report 2023 のデータが参考になります。

本レポートによると、SDGs15の日本における達成状況は「Major challenges remain(より重要な課題が残る)」、進捗状況は「Stagnating(停滞している)」です。

<SDGs15の達成状況>

  • Dashboards:Major challenges remain
  • Trends:Stagnating

参考:Sustainable Development Report 2023

具体的には、下記の指標において「Major challenges remain」と評価されている状況です。

  • Mean area that is protected in freshwater sites important to biodiversity(保護されている淡水重要生物多様性地域の平均面積パーセント)
  • Red List Index of species survival(レッドリスト種の生存指数)
  • Terrestrial and freshwater biodiversity threats embodied in imports(輸入品の中における陸生および淡水の生物多様性の脅威)

SDGs15「陸の豊かさも守ろう」の企業の取り組み事例

三井物産

三井物産は、広大な社有林「三井物産の森」における「持続可能な森林モデル」の実現に邁進しています。

“三井物産は北海道から九州まで、全国74か所に合計約44,000ヘクタールの社有林「三井物産の森」を保有しています。広さは東京23区の約70%、日本の国土の0.1%の面積に相当し、日本の年間生産量の約0.1%(約4万m3)の木材を安定的に供給しています”

“三井物産の森林経営の全ての土台となるのは、森林が持つ多様な機能を守り育て、「持続可能な森林」を実現する適切な森林管理です。当社は、広大な森林を保有し、貴重な自然資本を預かるものとしての社会的責任を果たすべく、長期間に亘り、必要な施業を適切に実施し、当社が保有する森林を「持続可能な森林」として経営・管理しています。適切な経営・管理によってもたらされる「公益的機能」「カーボンクレジット」「森林資源の活用」を特に重要な価値・機能と定め、具体的な取り組みを進めています”

参考:サステナビリティ|三井物産の森について – 三井物産株式会社

サラヤ

サラヤは持続可能な原料調達と地球環境の保全の取り組みを推進しています。

“地球環境の保全および気候変動への対策と持続可能な原料調達の実現を目指します。マレーシア ボルネオ島では生物多様性の保全に取り組み、持続可能なパーム油を活用したRSPO認証製品の開発も推進しています。エジプトでは砂漠の緑化についての研究を進めており、乾燥地帯でも育つホホバの苗を植え、その種子から高品質なホホバオイルを抽出して商品へ応用しています”

参考:トップコミットメント|サラヤ

UCC上島珈琲

UCC上島珈琲はJICAベレテ・ゲラ森林保全プロジェクトに参画し、森林保全と現地のコーヒー栽培の技術指導に力を注いでいます。

“コーヒーの発祥の地とされるエチオピアには、多くの原生林があります。しかし木材で現金収入を得るために、森の木々が伐採され、環境破壊が懸念されたことから、2003年より、JICAが森林保全プロジェクトを進めていました。UCCがそのプロジェクトを通して出会ったのが、森林保護区であるベレテ・ゲラ地区の森に自生する、アラビカ種本来の味わいが残る香り豊かな野生のコーヒーです。

UCCはJICAの依頼を受け、2011年「エチオピア ベレテ・ゲラ森林保全プロジェクト」の調査員として初めて現地に入り、以来、森林を守りつつ、自生コーヒーで現金収入を得られるよう、コーヒー栽培の技術指導や、品質向上、モチベーションアップのための取り組み(品質コンテストの開催など)を行ってきました。 また、日本で初めてベレテ・ゲラ産コーヒーを製品化。現在も販売を続けています

参考:森林保全プロジェクト|UCCのサステナビリティ|コーヒーはUCC上島珈琲

住友林業

住友林業では林業活性化に向けた取り組みとして、地方創生につながるコンテナ苗木生産を進めています。

“地方創生の一環で、有効活用しきれていない森林資源の整備や、林業再生に取り組む自治体が増えています。さらに、戦後植林された針葉樹が収穫期を迎え、皆伐面積が増加していることで、皆伐後の再造林面積が増加しています。このため苗木の安定供給が望まれますが、生産者の減少などにより今後、苗木は供給不足になることが予想されています。住友林業は、いち早くコンテナ苗木生産の近代化に着手し、独自に研究開発した生産技術を活用することで、施設栽培型の苗木生産施設の運営を開始しました。施設内の温度や湿度などを管理することで、通年の苗木生産が可能になり、従来の露地育苗に比べ、単位面積あたりの生産量が飛躍的に増加しました。苗木生産にかかる人材の雇用や、新技術の開発・普及などの分野では、地域の自治体と連携し、地方の活性化にも寄与しています”

“2012年度に宮崎県日向市に施設栽培型苗木生産施設を開設したのを皮切りに、北海道紋別市でも施設を整備しました。2016年度には岐阜県下呂市、2017年度には高知県本山町、2018年度には群馬県みどり市、2019年度には福島県南会津町に生産施設を開設しました。現在、全国で年間190万本の苗木を生産できる体制になっています。また、自社設備における苗木生産だけでなく、2021年度には、住友林業が技術提供を行う方式を鳥取県日南町で展開し、2022年度には、生産委託本数を増やし、苗木の安定供給体制を強化しました。2023年度には、特定母樹の採種園整備を拡大し、花粉対策などの需要に応じた苗木供給への取り組みを加速化しています”

参考:国内森林資源の保全 持続可能な森林経営|住友林業

プロジェクトデザイン

プロジェクトデザインは楽しみながら森林の現状や持続的な活用について楽しく学ぶことができるカードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」を開発しています。

“カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」は、小学校高学年から大人まで、幅広い年齢層を対象としたカードゲームです。山の所有者、森林組合、猟師、行政職員、住宅メーカー、学校の先生など様々な仕事やゴールを持った10種類のプレイヤーたちが、仕事や生活のアクションを繰り返し、森と私たちの未来が刻々と変化する中で「森の未来」について考えます。豊かな「森の未来」を取り戻す挑戦を、私たちと一緒に始めましょう”

参考:カードゲーム「moritomirai」とは|株式会社プロジェクトデザイン

テトラパック

テトラパックは生物多様性を回復するための先駆的なイニシアチブとして、Araucaria Conservation Program(ブラジルの大西洋岸森林の荒廃した田園地帯の修復を中心に進める最初の大地修復イニシアチブ)を推進しています。

“大西洋の森は最も豊かな生物群系の1つですが、世界で2番目に絶滅の危機に瀕しています。 現在、元の面積のわずか12% がかろうじて残っています。 これにより、何千もの種が絶滅の危機にさらされ、炭素を吸収する重要な森林というエリアが失われ、そして、森林という世界すら奪いつつあります。

Araucaria Conservation Programme では、10年がかりでこの地域の最大7,000ヘクタールの土地を修復することを目指しています。 これはサッカー場9,800個分に相当する面積です。現在、元の面積の3%しか残っていない、特に危機に瀕した地域を対象としています。

その他に、最大1,370万ヘクタールを、炭素隔離測定のための自主的炭素認証クレジットや生物多様性の認証の管理下に置くことも目標にしています。 つまり、このプロジェクトは、残留排出量のCO2を相殺することで、2030年までに自社の事業で排出される温室効果ガスを 正味ゼロにするというテトラパックの公約を実現する助けとなるでしょう”

参考:Araucaria Conservation: 生物多様性のための大地修復|テトラパック Japan

キユーピー

キユーピーでは、生物多様性の保全に努め、豊かな自然の恵みを次世代につないでいくために「キユーピーグループ 生物多様性方針」を推進しています。

“キユーピーグループは原材料を生み出す豊かな自然に感謝し、生物多様性の保全と生態系の回復、再生に努めネイチャー・ポジティブをめざします。

1.生物多様性への依存と影響をバリューチェーン全体で把握します。
2.把握した依存と影響を経営判断に活かし、情報の開示に努めます。
3.生物多様性への負の影響を最小限に抑え、同時に生態系を回復、再生する活動を積極的に行います。
4.ステークホルダーの皆様との対話と協働により、バリューチェーン全体で生物多様性保全の取り組みを推進します”

参考:生物多様性の保全|サステナビリティ|キユーピー

イノP

イノPでは、イノシシ被害により、離農や集落の崩壊につながる負の連鎖を止めるべく、災害から地域を守る消防団のように、イノシシ被害から地域と守る若手農家による有志活動「くまもと☆農家ハンター」に取り組んでいます。

“くまもと☆農家ハンターは、農作物に被害を及ぼす主にイノシシを中心とした鳥獣の調査や防護、捕獲、加工など、入口から出口まで全てを行います。ハンティングが目的ではありません。農地や農家を守るため、若手農家が自ら立ち上がり、鳥獣害を減らします。いただいた命は無駄にせず、ジビエ加工や新たな商品開発を進めます”

参考:くまもと農家ハンター|いのしし対策、ジビエ活動を農家自身の手で

参考情報

本稿ではSDGs15「陸の豊かさも守ろう」の事例をお届けしてまいりました。より多くの事例を知りたい方、SDGs17の目標単位で様々な事例を知りたい方は下記の記事をご覧ください。

SDGs15「陸の豊かさも守ろう」について私たちにできること

FSCマークが付いた製品を選ぶ

FSCマークが付いた製品を選ぶことで森林を守ることに貢献可能です。

“FSC認証は、森林の管理を認証するFM(Forest Management)認証と、加工・流通過程の管理を認証するCoC(Chain of Custody)認証の連鎖から成り立っています。FSC認証製品が消費者の手に届くまでには、森林から最終製品になるまでの生産、加工、流通に関わるすべての組織が認証を受けなくてはなりません。また、FSC認証の審査・発行は、FSCではなくASIという認定機関から認定を受けた独立した第三者の認証機関が行います。消費者は、FSCマークを目印に製品を選ぶことで、森林の生物多様性を守り、地域社会や先住民族、労働者の権利を守りながら適切に生産された製品を選んで購入することができます”

参考:森を守るFSCマークとは|Forest Stewardship Council

紙ストローやコピー用紙、トイレットペーパーや紙パック飲料などの紙製品を購入する際には、その製品パッケージを確認し、FSCマークが付いているものを選びましょう。

募金・寄付をする

日々の生活に余裕のある人は、募金や寄付を通じて格差や不平等の問題解決に貢献できます。

  • 緑の募金
    「緑の募金」という“寄付によるボランティア”を通して、NPO・ボランティア団体や学校が行う“汗によるボランティア”(植林や下草刈り、間伐等)や、“知恵によるボランティア”(子どもたちへの森林環境教育等)を応援することができます。

パートナーシップの輪を広げる

SDGs17「パートナーシップで目標を達成しよう」の観点で自分が起点・ハブとなり、自身が所属する会社や団体・地域コミュニティとパートナーシップ(協力関係)を築き、SDGsの取り組みを進める。

これも私たちにできることの一つです。

例えば、私たちプロジェクトデザインでは「SDGsについての理解・実践」を支援するツールとして様々なSDGsゲームをご提供しています。これらのゲームを活用することであなたの所属先やコミュニティでSDGsの取り組みを進めやすくなります。

・参考:SDGsゲーム

SDGsクイズ:「陸の豊かさも守ろう」編

【問1】日本の森林面積

2020年の世界の森林面積は約40億haであり、世界の陸地面積の約3割を占めています。それでは、日本の森林面積は日本の国土の何%を占めているでしょうか?

<選択肢>

  • 20%
  • 36%
  • 52%
  • 67%
  • 74%

正解は「67%」、日本の国土の3分の2が森林です。

“日本の森林面積は約2500万ヘクタールで、日本の国土(こくど)の67%、3分の2が森林です。森林の割合が多い県は1位は北海道554万ヘクタール、2位岩手県117万ヘクタール、3位長野県107万ヘクタールです。少ない順は、1位大阪府5.7万ヘクタール、2位東京都7.9万ヘクタール、3位香川県8.8万ヘクタールとなっています”

参考:日本の森林面積とその割合(わりあい)をおしえてください。また、森林の割合の多い県と少ない県をおしえてください。:農林水産省

【問2】生物多様性条約の加盟国数

生物の多様性を包括的に保全し、生物資源の持続可能な利用を行うための国際条約「生物多様性条約」の2018年12月時点の加盟国数として正しいものは次の選択肢のどれでしょうか?

<選択肢>

  • 123か国
  • 146か国
  • 168か国
  • 194か国

正解は「194か国」です(厳密には、194か国と欧州連合、パレスチナ)。生物多様性条約が採択された背景は以下の通りです。

“人類は、地球生態系の一員として他の生物と共存しており、また、生物を食糧、医療、科学等に幅広く利用している。近年、野生生物の種の絶滅が過去にない速度で進行し、その原因となっている生物の生息環境の悪化及び生態系の破壊に対する懸念が深刻なものとなってきた。このような事情を背景に、希少種の取引規制や特定の地域の生物種の保護を目的とする既存の国際条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)、特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約(ラムサール条約)等)を補完し、生物の多様性を包括的に保全し、生物資源の持続可能な利用を行うための国際的な枠組みを設ける必要性が国連等において議論されるようになった”

参考:生物多様性条約(生物の多様性に関する条約:Convention on Biological Diversity(CBD))|外務省

この記事の著者について​​

執筆者プロフィール​

池田 信人

自動車メーカーの社内SE、人材紹介会社の法人営業、新卒採用支援会社の事業企画・メディア運営(マーケティング)を経て、2019年に独立。人と組織のマッチングの可能性を追求する、就活・転職メディア「ニャンキャリア」を運営。プロジェクトデザインではマーケティング部のマネージャーを務める。無類の猫好き。しかし猫アレルギー。

監修者プロフィール

株式会社プロジェクトデザイン 武井

武井 えみり

慶應義塾大学卒業後、食品用紙容器メーカーに入社。サプライチェーンの部署で、紙容器へのFSCラベルの掲載やトラックの積載効率向上によるCO2排出量削減などに取り組む。働く中で教育に関心を持ち始め、社外で教育系NPOのプロボノやキャリア教育団体の運営メンバーとしての活動を経て、2019年3月にプロジェクトデザインに入社。コンサルティング営業を担当。2021年に東京から山梨へ移住し、2022年には山梨オフィスを立ち上げ、ゲームの力で地域に貢献すべく活動している。

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